The Japan Diabetes Society

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北海道支部

北海道支部長ご挨拶

NTT東日本札幌病院 糖尿病内分泌内科 吉岡 成人
NTT東日本札幌病院
糖尿病内分泌内科
吉岡 成人

 日本における糖尿病患者は増加の一途をたどっており、平成26年の国民健康・栄養調査では糖尿病患者は950万人と推計され、平成9年からの15年間で260万人も増加しています。また、人口の高齢化も著しく、平成27年版高齢者白書によれば、65歳以上の高齢者人口は過去最高の3,300万人、高齢化率は25.9%と報告されています。北海道では全国の平均以上に高齢化が進み、高齢化率は28.0%、高齢糖尿病患者にどのように対応するかが大きな問題となっています。糖尿病に特徴的な合併症である網膜症、腎症、神経障害による下肢切断などの発症がわずかではあっても低下しているなか、糖尿病関連疾患としての認知症(アルツハイマー病)、がん、骨粗鬆症、歯周病などが大きな問題としてクローズアップされています。

 日本糖尿病学会北海道支部は北海道医師会、糖尿病協会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会、栄養士会、北海度保健福祉部、北海道健康づくり財団と協力して、糖尿病対策推進会議の活動に積極的に参加し、北海道総合保険医療協議会地域保健専門委員会糖尿病対策委員会の構成メンバーとして参画し、地域におけるより良い糖尿病診療をめざして活動をおこなっています。

 糖尿病の診療においては、北海道における広大な地域性と糖尿病専門医の偏在を反映して、住所地と異なった二次医療圏域の専門施設を受診することも少なからず見うけられます。住み慣れた地域における切れ目のない質の高い医療を提供するために、かかりつけ医、専門医療機関、介護保険関連機関などが糖尿病の診療情報や診療計画を共有する必要があります。糖尿病専門医と眼科、歯科などを含めた他科の専門医とのスムーズな情報交換を促すことも重要です。

 私は平成28年度より 羽田 勝計 先生の後任として北海道支部長を拝命いたしました。多くの諸先輩が築かれた北海道支部の社会活動、学術研修活動の礎をさらに発展させ、糖尿病の予防、治療の質のさらなる向上、将来を担う医療スタッフの育成に努めていきたいと考えております。糖尿病学会の会員の皆さまをはじめ、多くの皆さまのご指導を賜りますよう心よりお願いを申し上げます。

NTT東日本札幌病院 吉岡 成人

更新:2016年6月20日