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学会について

理事長挨拶

理事長 門脇 孝 一般社団法人 日本糖尿病学会
理事長 門脇 孝
(東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授)

 日本糖尿病学会は、昭和 33 (1958) 年 4 月、糖尿病学の進歩・発展を図り、国民の災害を防止することを目的とした任意団体として設立されました。当時はまだ、戦後の復興期にあり、「糖尿病」という疾病自体があまり注目されていない時期でした。しかし、既に先人たちは来るべき経済の発展やそれに伴う生活習慣の変化から糖尿病が増加することを予見し、欧米の研究成果にも学びながら、我が国での糖尿病の成因やその治療法についての研究や臨床への還元を真摯に進めていました。学会設立を機に、学術集会の開催、会誌「糖尿病」や「糖尿病治療のための食品交換表」などの発行を通じ、糖尿病についての正しい知識の普及に努めてきました。

 その後、経済の高度成長や生活習慣の急速な欧米化により、糖尿病患者数は増え続け、次第に国民病と呼ばれるようになってきました。このような状況をふまえ、昭和 60 (1985) 年、学術団体としての学会活動を更に強力に遂行し、且つ一層の社会的使命を果たすべく、社団法人 日本糖尿病学会として、当時 3,500 余名の会員を持ち新たな歩みを始めました。その後、平成 19 (2007) 年には創立 50 周年を迎え、法人化から 25 年余を経た現在では会員数が 17,000 名を超えるまでになっています。

 この度、平成 24 (2012) 年 4 月 1 日をもって、当法人は公益法人制度改革三法の施行に基づき、 社団法人 日本糖尿病学会 から 一般社団法人 日本糖尿病学会 に法人移行をしました。この一般社団法人への移行により、主務官庁制度からはずれ、学会活動はこれまで以上の自由裁量権が与えられるとともに、社会的に開かれた存在として、透明性の高い法人経営のもとに公正な運営を行う責任が課せられたことにもなります。

 日本糖尿病学会は、設立以来 55 年間、糖尿病の成因と治療に関する学術研究活動を継続し発展させてきたと同時に、その社会的使命を果たすべく、糖尿病の治療環境の向上を目ざした活動を行ってきました。平成元 (1989) 年には、糖尿病治療のための高度な知識と経験を持つ専門の医師の育成をめざし、「糖尿病専門医」認定事業を開始し、現在、日本全国に 4,500 名を超える糖尿病専門医が誕生しています。

 また、糖尿病の治療環境を向上させ、チーム医療を推進するために、知識と経験が豊富な看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士などの医療スタッフの育成をめざして、本学会、日本糖尿病教育・看護学会及び日本病態栄養学会の 3 団体が協力し、平成 12 (2000) 年、「日本糖尿病療養指導士認定機構」を設立しました。現在では 16,000 名を超える日本糖尿病療養指導士が誕生し、活動をしています。

 また、国もその政策である「健康日本21」で糖尿病を重大な疾病と位置付ける中、日本医師会、日本糖尿病学会、日本糖尿病協会は互いに協力し、糖尿病の発症予防並びにその合併症の予防を目的とした「日本糖尿病対策推進会議」を平成 17 (2005) 年 2 月に設立しました。日本医師会 16 万人の会員と連携して糖尿病対策推進事業が推進されています。

 このような日本糖尿病学会の 55 年間の活動を通じ、我が国の糖尿病の学術研究及び治療の水準は今や欧米を凌駕するほどになっています。しかし、我が国の糖尿病患者数は更に増加し、現在約 890 万人となり、予備群を合わせて約 2,210 万人と推定されています。実際、この度国が糖尿病を新たに四大疾患の一つに位置付けたように、更なる対策の強化が求められています。

 私は、平成 22 (2010) 年に発表した 5 年間のアクションプラン「DREAMS」[ 1. 糖尿病の早期診断・早期治療体制の構築 ( Diagnosis and Care ) 2. 研究の推進と人材の育成 ( Research to Cure ) 3. エビデンスの構築と普及 ( Evidence for Optimum Care ) 4. 国際連携 ( Alliance for Diabetes ) 5. 糖尿病予防 ( Mentoring Program for Prevention ) 6. 糖尿病の抑制 ( Stop the DM ) ] の実現に向けて、社会と連携し、多角的・総合的な糖尿病対策を一層推進する決意です。また、世界的にも糖尿病が増加し、 " unite for diabetes " の国連決議も成される中、日本糖尿病学会は国際的にも IDF 、 ADA や EASD と連携して大きな役割を果たしつつあります。特に、糖尿病が急増しているアジアにおいて、 AASD と連携して糖尿病対策にリーダーシップを発揮していく必要があります。折しも、糖尿病研究の大きな進歩により、糖尿病の成因の全面的解明や糖尿病の根本的な治療法・予防法開発に向けた大きな希望が示されています。日本糖尿病学会は、このような希望を出来る限り早期に実現すべく、学会員の皆様と力を合わせて、国民や社会と共に挑戦を続けていく決意です。

 一般社団法人 日本糖尿病学会の出発点に立ち、私は、改めて、我が国の糖尿病の学術研究活動の更なる発展、糖尿病の治療・予防の更なる向上、未来を担う人材養成の推進、をはじめとする「DREAMS」に体現される学会の使命達成に向け、誠実かつ最大限の努力をしたいと考えております。どうか学会員の皆様の御理解、御協力、御指導の程宜しくお願い致します。

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