「先進医療機器により得られる新たな血糖関連指標に関するコンセンサスステートメント」を発表しました
「先進医療機器により得られる新たな血糖関連指標に関するコンセンサスステートメント」を発表しました
昨今、糖尿病診療においてCGM(Continuous Glucose Monitoring)機器の測定結果を利用する機会が増加してまいりました。CGM機器により、TIR(Time In Range)、TAR(Time Above Range)、TBR(Time Below Range)等の血糖関連指標が示された際の具体的な考え方と方策について記したのが本ステートメントです。
冒頭の図にお示ししましたが、1型糖尿病/2型糖尿病のいずれにおいても、HbA1c値にかかわらず、TBRを可能な限り小さくするよう常に留意することが大原則です。また、HbA1c7%*未満(*HbA1cの目標値に関しては個別に柔軟に設定)を達成している人では、TBRの目標値も達成されているか、常に注視していただきたいと思います。一方、HbA1c7%*未満を達成できていない人の場合には、TIR/TAR/TBRのバランスを評価した上で治療戦略の策定を行い、TARを減らすための治療の選択、もしくは治療の強化等を検討し(ただしTBRが増加しないように留意)、結果としてTIRの増加を目指していただきたいと考えております。
さらに、本ステートメントでは、それぞれの指標についての具体的な解説、病態別の目標値、エビデンス等について項立てして解説いたしました。
CGM機器を使用する際に本ステートメントをご活用いただく事が、低血糖リスクを最小限にしつつ、よりよい血糖管理を達成する人の増加につながることを祈念しております。
「先進医療機器により得られる新たな血糖関連指標に関するコンセンサスステートメント」策定に関する委員会
委員長: 西村 理明
委員長: 西村 理明
和文掲載: 2024年 9月30日
更新:2024年9月30日NEW