好川 有希子(Yukiko Yoshikawa)

―日々葛藤、でも前向きに!―
所属
東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科
(現在の勤務先: 西埼玉中央病院)
キャリア
- 2009年
- 東京慈恵会医科大学医学部卒業
- 2009年 ~ 2011年
- 都立多摩総合医療センター研修医
- 2011年 ~
- 東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科後期研修医として同大学付属病院に勤務。
- 2012年
- 12月に娘を出産。
産後3か月から同医局の関連病院である西埼玉中央病院に勤務。
勤務時間:
月、火、水、金の 8:30~18:30 ⇒ 病棟業務
木(午後)、土曜日(午前) ⇒ 外来
(子供が小さいため、当直のない勤務形態にさせてもらっています。)
1日のスケジュール:
基本的には6時半頃起床し、出かける準備と朝ごはんを食べてから8時ごろ自宅を出発し、娘を保育園に送り届けてから出勤します。平日の帰宅時間は19時頃。夕食の食材が届く宅配サービスを最近利用し始めたので、帰宅後調理し、でき次第娘と夕食を食べます。その後お風呂に入ったり歯磨きをしたりして22時頃寝ます。(本当は子供を寝かしつけた後、勉強などする時間に当てたいのですが、たいてい子供の寝かしつけとともに寝てしまいます…。)夫が帰宅後に洗濯や食器洗いなど毎日必要な家事をやってくれます。
平日なかなか娘とはゆっくり遊べないので、休日は公園に行くなどして家族と過ごす時間を大切にしています。部屋の掃除などは勤務が休みの木曜日の午前中にやることが多いです。学会発表の準備や勉強などは土日に夫や実家の両親の協力のもと時間を作ることもあります。
糖尿病を専攻した理由:
全身に関わる、患者数が多い分野であること、また、患者さんとコミュニケーションをとっていく中で様々な生活背景を理解し、実践・継続できる治療内容を一生を通して提案・相談できるような医師になりたいと思ったからです。
趣味:
テレビを見ること。おいしいものを食べること。寝ること。
子供について:
現在、2歳の娘がいて、第2子妊娠中です。
現在感じていること:
やりたいと思っていること、やらなければならないことも満足に思い通りできないことが多く、日々葛藤しています。周囲の人には何もかも不十分で中途半端にしかできていないと思われているのでは、と不安になることも多々あります。何を優先すべきか迷うことも多いですが、心も身体も元気でないと何事も上手くいかないと思うので、最終的には自分を含めた家族 全員が健康で笑顔で毎日を過ごせるようにするためにはどうしたらよいかと考えるようにしています。その中で、ゆっくりではありますが医師としても少しずつ成長し、質の高い診療ができるようになりたいと思っています。実際、日々の子育てや料理、夫とのコミュニケーションなど誰もが経験する日々のことすべてが、患者さんの悩みを理解することやコミュニケーションをとることに役立っていると実感することが多いです。
また独身時代と比べて、限られた時間の中で自分が責任を持ってできることを精一杯やろう、という意識が強くなり、時間をどう有効活用するか常に考えるようになりました。もともとついダラダラと無駄に時間をかけてしまう習慣があるので、毎日が良いトレーニングになっています。
そして何よりも、家族をはじめ、職場のスタッフ、先輩・後輩・同期の仲間、保育園の先生など多くのサポートのおかげで今の生活があることを実感し、感謝しながら毎日過ごしています。
女性糖尿病医でよかったこと、女性糖尿病医に伝えたいこと:
現在勤務している病院では、妊娠糖尿病および糖尿病合併妊婦さんと関わることが数多くあります。その中で、自分が経験した出産・育児・家事などの経験が、患者さんの悩みや不安を理解し、実践・継続できる治療法を提案することに役に立っていると感じることが多く、患者さん自身との距離が縮まったように思います。その他にも妊娠の有無、性別にかかわらず、患者さんに「先生に診てもらいたい」と言って頂ける機会があると、どんなスタイルでも医師として活動していることで今の自分が誰かの役に立てていることが嬉しく、他の先生と同じようにはできなくても、自分なりに一生懸命やることが形になる仕事であると日々実感しています。研修医2年目の時に専門科を選考する際散々迷ったのですが、現在まで糖尿病内科を選んだことを後悔したことは一度もありません。医学としての糖尿病内科学も奥が深く、勉強し甲斐があります。ぜひ、糖尿病内科の医師が増え、日本の糖尿病治療が充実した質の高いものになるよう願いながら、自分が少しでもその役に立てるよう努力していきたいと思います。
更新:2015年7月31日
※所属は掲載当時のものです