松田 やよい(Yayoi Matsuda)

―新しい時代の糖尿病診療へ向けて―
所属
九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学(第三内科)
九州大学病院 内分泌代謝・糖尿病内科
自己紹介
2004年 長崎大学医学部卒業。長崎で2年間の初期研修を行い、2006年に九州大学第三内科に入局。複数の関連病院での診療経験を経て、2010年から3年間、九州大学病院 病棟医員として勤務し、診療する中で病態を追求する面白さを学びました。そして河手久弥先生、野村政壽先生、髙栁涼一先生に御指導いただき、2016年に九州大学で医学博士(乙)を取得することができました。また、2013年から5年間は佐賀大学医学部 肝臓・糖尿病・内分泌内科に勤務し、安西慶三先生の下で県単位での糖尿病診療にも関わらせていただき、幅広く地域連携、多職種連携を行う機会をいただきました。2018年からは小川佳宏先生の下で九州大学第三内科 助教として勤務し、主に臨床業務および臨床研究に携わっています。
糖尿病内科を専攻した理由
研修医時代、教育入院をきっかけに生活習慣の改善に成功した方から、コントロール不良の状態が持続し重症感染症で亡くなった方まで様々な糖尿病患者さんを担当させていただきました。治療薬の選択だけでなく、医療者の最初の関わり方が患者さんのその後の人生を大きく変えることを知り、この分野に進みたいと考えるようになりました。
スケジュール
現在病棟医長を担当しており、病棟医員、病棟看護師と緊密に連絡を取り合っています。
決まったスケジュールとしては、自身の専門外来を週2回行うほか、糖尿病・内分泌の入院患者に関する診療カンファレンス、他科や多職種との合同カンファレンス、研究ミーティング、抄読会に参加しています。
その他、大学病院という特色上、医学部での座学での講義の他、病棟実習中の学生の指導も行っています。
その他には、各種会議や委員会等があります。

現在感じていること
糖尿病は、患者さんの生活が病状に直結し、また診療内容がその後の患者さんの人生に非常に影響するので、とてもやりがいがあります。また病態も患者さんごとに大きく異なり、知れば知るほど興味はつきない分野だと実感しています。
メッセージ
今後は医療の現場でも人工知能(AI)が担当する仕事が飛躍的に増えていくと予想されますが、糖尿病診療は知識に基づいた診断→処方という単純な診療ではうまくいきませんので、これからも医師が必要とされる場面は多いのではないかと思います。また、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に遠隔診療の重要性、有用性が益々見直されており、状態が安定している糖尿病患者さんの診療は遠隔診療を行う場面が今後増えていくと予想されます。そうしますと、ライフワークバランスは現在より取りやすくなるかもしれません。
これから迎える新しい時代で、女性医師も男性医師も益々発展できるよう、共に協力していきましょう。
更新:2020年6月18日
※所属は掲載当時のものです