The Japan Diabetes Society

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宇治原 典子 先生

宇治原 典子 先生

(うじはら のりこ)
― 多くの方のご指導ご支援にささえられて ―
2016年9月 掲載
所属
東京女子医科大学附属 成人医学センター
1 日のスケジュール
毎日外来診療と健診業務をおこなっています。朝 9 時から午後 17 時まで外来診療。週 1 回外来前後に朝 8 時半から 9 時半に健診の問診担当、夕方 16 時半から 17 時健診結果説明の日があります。外来終了後や昼などの空き時間に健診の判定業務をおこない、17 時以降に医局会議や業務委員会、カリキュラムの委員会などがあり、なかなか研究に費やす時間が作れないということを言い訳にあまり研究をしていないのが、反省点です。
糖尿病を専攻した理由
学生実習の時、小児科で 1 型糖尿病の患者さんを担当し、小さな子供たちが自分で注射や尿糖の測定する姿をみて(当時はまだ自己血糖測定は普及してなかったと思います)、また、担当医の先生たちが本当に一生けん命指導にとりくんでいる姿、通学になるべく支障をきたさないように早朝外来をおこなっている姿をみて感動し、糖尿病に興味をもったのがきっかけです。
キャリア
 
糖尿病教室の風景(宇治原 典子 先生)
糖尿病教室の風景
1982 年東京女子医大糖尿病センターに入局。1992 年夫がアメリカ留学をしましたので、その際に私も同じ Vanderbilt 大学の内分泌学教室にお願いして分子生物学的研究をさせていただきました。それまで臨床研究しかしたことがなく、予備知識もない状態でしたが、研究室のボスと研究助手の方はとても親切に教えてくださいました。今考えてみるとだいぶ迷惑をおかけしたんだろうな思います。2 年後に糖尿病センターに帰局し、病棟医、病棟長、外来医等経験し、講師に昇格したのち、1999 年現在所属している成人医学センターに移りました。成人医学センターでは私が着任するまでは糖尿病外来は週 1 回非常勤医が担当していました。糖尿病外来、外来糖尿病教室の立ち上げ、当時の後方病院であった東京女子医大附属青山病院の教育入院パス等の立ち上げなどいろいろシステムも設定をおこないました。はじめの 6 年間は糖尿病内科は私一人でしたが、現在は専門医 3 人と看護師、栄養士で糖尿病チームをくみ、外来をおこなっています。また、健診担当医長として健診システム、内容の充実化などの業務もおこなってきました。その後准教授になり、現在成人医学センター副所長をしています
現在感じていること・メッセージ
ここまでこの仕事をつづけて来られたのは多くの方々のお力添えをいただけたからです。さまざまな時点で、その当時の教授や指導医の先生などから多くのご指導をいただきました。また、夫や子供たち、両親などの家族や同僚などの理解があったからだと思います。今では子供も 28 歳と 26 歳で、昨年は娘が結婚しました。子供が保育園や学童保育のころは保育後家でみてくれるベビーシッターもお願いしてました。元来、要領が悪かった私は、学会前などかなりおそくまで医局で準備をしたりしていたのですが、子供が生まれてからはそうもいかず、仕事も家事や子育ても中途半端になり、悩んだ時もありました。子供が夜塾にいくときは出勤前に昼夕 2 食分のお弁当をつくっていくなどそれなりの苦労もあり、それでも、実はもっといろいろやってあげることもできたんじゃないかと後悔することもたくさんあります。でも、子供はたくましく、自分で育っていきますので、今子育て中の方も肩の力をぬいてゆきましょう。昔は子供がいて仕事をつづける人は少なく、病児保育などもありませんでしたので、突然の子供の病気などで勤務に穴をあけたりすることがないよう思いつく限り、さまざまなつてを駆使してやってきました。最近は、病児保育など女性支援も少しずつ増えてきましたが、まだまだ、壁も多いと思います。でもぜひお互いに協力しあい、みなさん仕事を続けていってほしいと思います。
「世界糖尿病デー」 東京タワー ライトアップ
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更新:2016年9月12日