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田村 朋子 (たむら ともこ)先生

田村 朋子 (たむら ともこ)先生

― 貯金なし、親の七光りなしでまさかの開業。これから恩返しです。 ―
2020年 8月 掲載
所属:

みなみ内科ライフケアクリニック

自己紹介:
■ キャリア:

広島大学附属病院研修医(1995‐1997年)
国立大田病院(1997年‐2000年)
広島大学大学院(2000年‐2007年)
認定内科医(2002年)
糖尿病専門医(2005年)
内科クリニック継承開業(2015年‐)
テレビ新広島産業医(2016年‐)

研修医2年目に結婚後、消化器内科に入局した夫と同じ病院に3年間派遣して頂いた。
28歳で長女・31歳で次女出産(医学生20歳・高校生17歳)

■ 趣味:

寺院神社巡り、ベランダ菜園、茶道、絵本のよみきかせ

■ 愛読書:

小さいことにくよくよするな!(リチャード・カールソン著)

■ 糖尿病を専攻した理由:

女性の特性を生かせる仕事であること。憧れの先生(伊藤千賀子先生、大久保雅通先生)と一緒に仕事がしたいと思った。

田村朋子先生
これまでに苦労した点:

子育てと家事、研究(学位取得のため)、臨床の両立

31歳(長女3歳、次女0歳の時)、子育てをしながら研究、大学病院の外来や病棟業務をかかえ毎日が自転車操業。無理が続き、救急搬送され入院手術。麻酔から目覚めた時は、生きていてよかったと心底感じました。患者体験を経て、仕事を続ける自信がなくなり一時休業。多くの先生方に支えて頂き7年かけて大学院を卒業しました。

苦労克服の鍵:

キャリア形成を焦らないことにしました。やるべきことに優先順位をつけ、助けてくれる人を探しました。

家事 ⇒ 家事代行サービスを利用
育児 ⇒ 実家の母、義理の母を頼る
臨床 ⇒ 病棟を離れ、非常勤勤務に

開業のきっかけ:

留学や大学の役職・病院の部長とは無縁で、大学院卒業後は糖尿病外来や人間ドックなどの非常勤の仕事を続けました。バイトで伺ったことのある開業医の先生から継承開業の話を頂き心底驚きました。貯金も親の七光りも大病院の金看板もない自分が開業だなんてどっきり番組かと思うくらいでした。経営を勉強し熟慮を重ね、設備・スタッフを引き継ぐ形で継承開業を決意しました。

田村朋子先生
みなみ内科ライフケアクリニック
現在感じていること:
  • 子育てで鍛えられた忍耐力やこども食育教室、子育てコーチングを糖尿病診療に応用したことが効果を挙げており、得たことも多いと感じます。
  • 糖尿病治療は継続していくことが最も重要です。患者さんの人生に長く寄り添うために、糖尿病コーチングや漢方治療を取り入れています。自分もスタッフも患者さん自身も楽しみながら治療できるよう心がけています。
  • 糖尿病は治す病気から防ぐ病気になりました。長い間染みついた患者さんの食習慣の改善や減塩指導は大変です。幼児期から正しい食習慣を身につけるこども食育教室を応援しています。
女性糖尿病医に伝えたいこと:

私の尊敬する伊藤千賀子先生をはじめ、先輩医師がいばらの道を切り開いてくださいました。女性医師を理解し応援して下さる先生方に、お礼の言葉や贈り物など感謝の気持ちを表す気配りを大事にしています。小さな活躍でも長く続けることが、支えて下さる方々への恩返しになります。勉強をコツコツ続けて医学の進歩を追いかけてください。元気でいれば、思わぬチャンスが巡ってくることもあります。健康第一でのご活躍をお祈りしています。

これからの目標:

助けて頂いた先生への恩返し、伸びゆく先生の応援です。

更新:2020年8月11日